スグにためセル! – ここを読めばすぐ使える
COUNTIF関数は、指定された範囲に含まれるセルのうち、検索条件に一致するセルの個数を数える関数です。
関数の構成:
=COUNTIF(範囲,検索条件)
各要素(引数)の説明 | |
---|---|
範囲 必須 | 個数を数えたいセルの範囲を指定します。 |
検索条件 必須 | 数える対象とする条件を文字列や数値、式で入力します。 |
対応バージョン:365 2019 2016 2013 2010 2007
※ より詳しい解説はここから下に続きます。
COUNTIF関数とは
COUNTIF関数は、指定された範囲に含まれるセルのうち、検索条件に一致するセルの個数を数える関数です。
1つ目の引数の範囲には、個数を数えたいセルの範囲を指定します。
2つ目の引数の検索条件には、数える対象とする条件を文字列や数値、式で入力します。
引数は両方とも省略することはできません。
COUNTIF関数の入力方法
それでは、COUNTIF関数の使い方を見ていきましょう。
指定した文字に一致するセルを数える
COUNTIF関数では、検索条件に様々な条件を入力することができますが、まずは、単純に指定した文字と一致するセルを数える方法です。
例えば、B2セルからB6セルの中で、「りんご」のセルだけを数えるには、次のように、第2引数の検索条件に文字列を入力します。
=COUNTIF(B2:B6,”りんご”)
簡単ですね。ただ、文字列を入力するときはダブルクオーテーション(”)で囲むということだけは忘れないようにしてください。
例えば、下の図の場合は、B2セル、B4セルに「りんご」が入力されていますので、答えは2となります。
指定した数値と同じセルを数える
次に、指定した数値と同じセルを数える場合です。
例えば、B2セルからB6セルの中で、100と入力されたセルだけを数えるには、次のように、第2引数の検索条件に数値を直接入力します。
=COUNTIF(B2:B6,100)
こちらも簡単ですね。文字を数えるときとは異なり、ダブルクオーテーション(”)は使わなくても構いません。
例として、下の図の場合は、B3セルとB5セルに100と入力されていますので、答えは2となります。
先ほど数値の場合はダブルクオーテーションは使わないと書きましたが、ダブルクオーテーションを使っていても、自動的に数値と判断して、指定した数値が数えられますのでご安心ください。まぁ、もっとも、わざわざダブルクオーテーションを入力するのはめんどくさいので、省略すると思いますが。
指定した数値より大きいまたは小さいセルを数える
次に、指定した数値よりも大きいセルまたは小さいセルを数えるには、次のように、第2引数の検索条件に条件式を入力します。
例として、B2セルからB6セルの中で50より大きいセルを数えてみます。
=COUNTIF(B2:B6,”>50″)
少し複雑になりましたね。
先ほど、数値の場合はダブルクオーテーションは不要と書きましたが、条件式を入力する場合は、ダブルクオーテーションが必要になります。
例として、下の図では50より大きいセルがB2セルとB4セル、B5セルにありますので、答えは3となります。
なお、上の図でB6セルは50となっていますが、今回は50よりも大きい数値を対象としているため、50と等しいこのセルは数える対象とはなりません。(50も含めた「50以上を数える方法」については、下の方でご紹介します。)
不等号(<・>)の位置は、必ず数値より前に書いてください。数値の右側に書いてしまうと正しく計算されません。
また、不等号の向きについて迷った場合は、第1引数の範囲との比較と考えるとわかりやすいかと思います。つまり、大きいセルを数えたい場合は、入力時に左にある「範囲」の方が大きくなってほしいので「>」となり、小さいセルを数えたい場合は、入力時に左にある「範囲」の方が小さくなってほしいので「<」となります。
指定した数値以上または以下のセルを数える
指定した数値を含めてそれよりも大きいセル、つまり、指定した数値以上のセルを数えるには、次のように入力します。(例えば、B2セルからB6セルの中で、50以上のセルを数える場合)
=COUNTIF(B2:B6,”>=50″)
以上ということは、それより大きいものとそれと等しいものという意味ですので、「>」と「=」になるのです。
同じく、指定した数値以下のセルを数える場合には、「<=」と入力します。
ちなみに、この、「>」と「=」の順番は入れ替えることはできません。つまり「=>」や「=<」と入力してしまうと、正しく計算されません。
例として、下の図は50以上のセルがB2セル、B4セル、B5セル、B6セルにありますので、答えは4となります。
指定した数値以外のセルを数える
指定した数値以外のセルを数えるには、次のように入力します。(例えば、B2セルからB6セルの中で、50以外のセルを数える場合)
=COUNTIF(B2:B6,”<>50″)
指定した数値以外ということは、その数値より大きい数値と小さい数値ということですので「<>」となるのです。ちなみにこの記号は入れ替えて「><」と入力しても問題ありません。
文字列では半角と全角は区別される
さて、ここからはCOUNTIF関数の性質や注意点についてご紹介しましょう。
文字列には全角と半角がありますが、COUNTIF関数ではそれらが区別がされて数えられます。
例えば、「Hello」と「Hello」は別のものとなりますので、COUNTIF関数で半角の「Hello」を数えた場合は、後者は数えられず答えは1となります。
数値を数える際の注意点
次に、数値を数える場合には、表示形式に注意しなければなりません。
表示形式は、セルに入力されたデータをどのように表示させるかを設定する機能のことです。
同じ「123456」という数字でも、「123456個」と表示させたり、コンマをつけて「123,456」と表示させたりすることができます。
どのような表示形式であっても、COUNTIF関数では元のデータを頼りに数えるかどうか判断します。
つまり、「100」という数値が表示形式により「100点」と表示されている場合でも、検索条件には「100」と入力しなければ数えられません。
文字列の数値にもご注意
数値データだけを数えるCOUNT関数では、文字列で入力された数値は数える対象になりませんが、COUNTIF関数では、文字列で入力された数値も数える対象になります。
つまり、数値の「100」も文字列の「100」も同じ「100」として数えられるのです。
また、文字列で入力された数値の場合は、全角の「100」であっても、半角の「100」であっても同じ「100」として数えられます。
表示形式によって丸められた数値にご注意
表示形式によって、100.1111という数値が100という風に切り捨てられて表示されることがあります。このように端数を切り捨てたり、切り上げたりすることを「丸める」と言ったりしますが、この丸められた数値には十分に注意しなければなりません。
例えば、下の図では、すべてのセルが100のように見えますが、COUNTIF関数の答えは0となっています。
これは、それぞれのセルの数値を小数点以下まで表示させてみると、ぴったり100ではないためです。
COUNTIF関数で数値を数える場合は、ぴったり一致していなければ数える対象となりません。
このように、表示形式で小数点以下を丸めている場合は、数えた数字が合わないということにもなりますので、ご注意ください。