スマホでも人気の高いSamsungのGalaxyシリーズですが、タブレットでもたくさんラインナップされています。
2023年10月に発売されたGalaxy Tab A9+とGalaxy Tab S9 FEは、国内で発売されているGalaxyタブのAシリーズとSシリーズの中では、低価格帯の機種です。
A9+はS9 FEの廉価版の位置づけであり、A9+の35,800円(Amazon参考価格)に対し、S9 FEは68,800円(同)と、約半分の価格となっています。
その代わりいくつかの機能が削られているのですが、何がどう違うのか、3万円追加してでもS9 FEの方がいいのか、調べてみました。
このページでは、「Galaxy Tab A9+とGalaxy Tab S9 FEは何がどう違う?判断基準は何?」についてご紹介します。
それぞれどんな人におすすめかも解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
2024年7月に、Sペンが付いたGalaxy Tab S6 Lite 2024が新しく発売されました。
Sペン付きのタブレットとしては一番安いので、気になった方はこちらのページもご覧ください。
Galaxy Tab A9+とGalaxy Tab S9 FE
今回比較したのは、Galaxy Tab A9+とGalaxy Tab S9 FEです。
S9 FEを含むSシリーズはGalaxyのフラッグシップモデルで、A9+を含むAシリーズは機能を抑えた廉価版という位置づけです。
Galaxy Tab A9+はA9シリーズとして、Galaxy Tab A9との2機種が展開されています。なお、A9はA9+よりも本体サイズが小さいタイプですが、日本国内では販売されていません。
Galaxy Tab S9 FEはS9 FEシリーズとして、Galaxy Tab S9 FE+との2機種が展開されています。また、S9 FEシリーズは、S9シリーズの廉価版となりますが、S9シリーズとしては、S9、S9+、S9 Ultraの3機種が展開されています。
ちなみに、S9 FE+はauから5G(au回線)に対応したものも販売されています。
今回比較するA9+とS9 FEは、どちらも2023年10月に発売されたタブレットです。
ここから、2つの機種の比較を紹介していきます。
Galaxy Tab A9+とGalaxy Tab S9 FEの価格の違い
冒頭にも記載しましたが、両者の価格の違いは以下のとおりです。
比較項目 | Galaxy Tab A9+ | Galaxy Tab S9 FE |
---|---|---|
価格(Amazon参考価格) | 35,800円 | 68,800円 |
Galaxy Tab A9+がAmazon参考価格で35,800円、S9 FEが68,800円で、その価格差は33,000円、約2倍の差があります。
なお、Amazon参考価格とは、Amazonで実際に販売している価格ではなく、割引を全く行わなかった場合の金額です。その機種本来の価格といったところでしょう。
2倍の価格差は、性能で見るとどのくらいの差なのか気になりますよね。
Galaxy Tab A9+とGalaxy Tab S9 FEの外観の違い
両者の外観の違いは以下のとおりです。
比較項目 | Galaxy Tab A9+ | Galaxy Tab S9 FE |
---|---|---|
本体の高さ | 約257.1mm | 約254.3mm |
本体の幅 | 約168.7mm | 約165.8mm |
本体の厚さ | 約6.9mm | 約6.5mm |
重さ | 約480g | 約523g |
カラーバリエーション | 1色(グラファイト) | 3色(グレー、ミント、ラベンダー) |
本体サイズの違い
本体サイズは、S9 FEの方が若干小さいですが、数ミリ程度の違いですので、ほとんど同じ大きさと言っていいでしょう。
横に並べてみると違いがわかりますが、それでもわずかの違いでしかありません。下の写真は左側がA9+で右側がS9 FEです。こうやって見比べると、S9 FEはベゼルが若干狭く、また、フルメタルフレームが使用されていることがわかります。
重ねてみたのが下の写真です。
下がA9+ですが、やはり若干A9+が大きいことがわかります。
本体の厚さは0.4ミリの違いしかありませんので、下の写真で比較してみてもほとんどわからないですね。
ちなみに、重さについてはA9+の方が約43グラムも軽くなっています。これは下で説明するバッテリー容量の違いによるものかと思います。
カラーバリエーションの違い
カラーバリエーションは、A9+の1色に対し、S9 FEは3色展開となっています。
しかし上の画像を見ても分かるように、タブレットの前面はどの色であっても変わりがありません。そのため、カバーをつけるのであれば、あまりこだわらなくてもよいかもしれません。
私はカバーをつけるので、色で値段が違うのであれば、一番安いものを買ったります。
その他の外観の違い
その他の外観の違いを写真で見比べてみましょう。
まずは前面から。(下の写真)
前面には、ディスプレイとフロントカメラと照度センサーがあります。カメラとセンサーはディスプレイの外に配置されています。
また、写真ではわかりづらいかもしれませんが、カメラとセンサーの位置がA9+とS9 FEで左右が逆になっています。また、前述のとおりS9 FEはベゼルが狭く、フルメタルフレームが使用されており、A9+よりも若干高級感があります。
次は裏面です。(下の写真)
A9+はツートーンカラーですが、S9 FEはフルメタル一色で、両サイド(横にしたとき)にはグレーのラインがアクセントとなっています。
また、A9+もS9 FEも、カメラとSAMSUNGのロゴの位置は同じですが、S9 FEはカメラのそばにマイク穴があります。
マイク穴については下でも書いていますが、A9+もS9 FEも、マイク穴は上側と側面(片方)に1つずつ、計2つありますが、S9 FEはさらに背面にもマイク穴があるため、打ち合わせなどを録音するときに、よりクリアで、より大きな音で記録することができます。
また、S9 FEの上部にはマグネットが内蔵されており、Sペンをくっつけておくことができます。
次は上側面です。(下の写真)
上側面には、電源ボタン(サイドボタン)と音量ボタン、マイクがあり、これらの配置は両方で違いはありませんが、S9 FEの電源ボタンには指紋センサーが内蔵されており、ボタンも大きめになっています。
ちなみに、S9 FEにはマイク穴が2つあるように見えますが、右側の方は通気孔となっており、マイク穴ではありません。
また、S9 FEの上側面にはマグネットが内蔵されており、Sペンをくっつけておくことができます。
次は右側面です。(下の写真)
右側面は、USB TypeCポートとスピーカーがある点は共通ですが、A9+はスピーカーが片側だけで2つついている点が異なります。また、マイク穴も右側面にあります。(S9 FEのマイク穴は左側面に配置されています。)
次は左側面です。(下の写真)
S9 FEの左側面にはスピーカーが1つと、マイク穴、SDカードスロットがありますが、A9+はスピーカーが上下に2つがあるのみです。(A9+のマイク穴は右側面に、SDカードスロットは底面に配置されています。)
最後に底面です。(下の写真)
底面には、キーボードドックポートと呼ばれる接続端子が中央にある点は共通していますが、A9+は右側にSDカードスロットが配置されています。(S9 FEは左側面にSDカードスロットがあります。)
Galaxy Tab A9+とGalaxy Tab S9 FEの画面の違い
次は画面の違いです。
比較項目 | Galaxy Tab A9+ | Galaxy Tab S9 FE |
---|---|---|
画面サイズ | 11.0インチ | 10.9インチ |
最大解像度 | 1920×1200(WUXGA) | 2304×1440(WQXGA+) |
アスペクト比 | 16:10 | 16:10 |
画面の種類 | TFT液晶 | TFT液晶 |
リフレッシュレート | 最大90Hz(可変) | 最大90Hz(可変) |
本体サイズにそこまで違いがなかったように、画面の大きさもほとんど違いがなく、0.1インチの差となっています。
また、アスペクト比はどちらも16:10で、画面の種類はTFT液晶となっています。
リフレッシュレートも全く同じ最大90Hzの可変タイプで、画面の表示に合わせてリフレッシュレートが変化するため、画面の滑らかさと省電力性を兼ね備えています。
リフレッシュレートとは、画面の滑らかさを表すものです。画面をタッチしてスクロールしたときなどに、残像感が残るものや、滑らかに動くものがありますが、その違いを表しています。Hzの数字が大きいほど残像感が少なく、滑らかに表示されます。
両者の画面に関する相違点は、最大解像度です。
A9+が1920×1200のWUXGAサイズなのに対し、S9 FEは2304×1440のWQXGA+サイズとなっています。
違いを写真で見比べてみましょう。
下の写真は、このページの一部を表示して撮影した画像です。
「廉」の字を拡大すると、S9 FEの方が線が太く、はっきりしていることがわかります。
また、下の画像のように、1画面で表示できる情報量にも差があります。
下の画像は設定画面のスクリーンショットですが、A9+では「接続」から「ホーム画面」の9項目が表示されていますが、S9 FEでは「ロック画面」を含めた10項目が表示されています。
このように、解像度の高いS9 FEの方が繊細で多くの情報を表示をすることが可能となっています。
Galaxy Tab A9+とGalaxy Tab S9 FEの処理能力の違い
次は、処理能力の違いです。
ここは大きな相違点のひとつとなります。
比較項目 | Galaxy Tab A9+ | Galaxy Tab S9 FE |
---|---|---|
SoC | Snapdragon 695 | Exynos 1380 |
クロック周波数 | 2.2GHz,1.8GHz | 2.4GHz,2GHz |
コア数 | オクタコア(4コア) | オクタコア(4コア) |
SoCとはSystem on a chip(システム・オン・チップ)の略称で、CPUやほかの様々な機能のためのチップを統合したもので、タブレットの性能の中心となるものです。
A9+は、Qualcomm社のSnapdragon 695が採用されており、クロック周波数は最大2.2GHzとなっており、コアも4つ搭載されています。Snapdragonは多くのスマホに採用されているSoCで、多くの実績があります。その中でもA9+に搭載されている695は、ミドルクラスのスマホに搭載されており、このタブレットもミドルクラスだと言えるでしょう。
対するS9 FEのSoCは、Samsungが自ら開発したExynos 1380を搭載しています。A9+と同様に4コアとなっていますが最大クロック周波数は2.4GHzとなっており、性能的にはSnapdragon 695よりも高いものとなっています。
実際にスマホやタブレットの性能を比較するときに使われるベンチマークアプリ「AnTuTu」のスコアでは、A9+が約44万なのに対し、S9 FEは約58万と約14万もスコアが高くなっています。
この性能の違いがどれくらいのものなのかというと、どちらもブラウジングや動画の再生、電子書籍の閲覧といった使い方であれば、スムーズに動作します。また、Microsoft Officeのエクセル、Googleのスプレッドシートなども問題なく使用できます。
しかし、処理の重い3Dゲームなどは、動きに差が出てきます。やはりA9+よりもS9 FEの方が処理は早いです。
また、ちょっとしたところですが、A9+では画面の回転やソフトウェアキーボードの表示などが若干遅いかな?といった感じで、たま~にもっさりすることがあります。
初めてキーボードを表示するときは、上の動画のようにタップしてから、ワンテンポ遅れることがあります。動画の中でも、2回目にキーボードを表示するときは、そこまで遅くないですよね。
Galaxy Tab A9+とGalaxy Tab S9 FEのメモリの違い
次はメモリやストレージ容量の違いです。
比較項目 | Galaxy Tab A9+ | Galaxy Tab S9 FE |
---|---|---|
メモリ | 4GB | 6 GB |
ストレージ容量 | 64GB | 128GB |
外部ストレージ | MicroSD 最大1TB | MicroSD 最大1TB |
メモリの違い
メモリはよく作業机やデスクの大きさに例えられますが、これが大きいほど複数のアプリを起動したときの動作が安定してきます。メモリが小さいと動作がもっさりしたり、強制終了したりしてしまいます。
特にGalaxyは画面分割やポップアップ起動などによって、複数のアプリを同時に起動する機能がありますので、メモリの大きさは重要になってきます。
その点、2GBの差ではありますが、S9 FEは6GBありますので、複数のアプリを同時に起動しても安定した動作を保つことができるでしょう。
ストレージ容量の違い
ストレージ容量は、写真や動画、ドキュメントファイルなどの保存容量のことです。また、アプリのインストールにも使われます。容量の大きいS9 FEの方がよりたくさんのファイルを保存することができます。
なお、どちらも外部保存領域としてmicroSDカードに対応しており、最大1TBまで拡張が可能です。
どちらも1TBまで拡張できるのであれば、本体容量の違いは気にしなくてもいいかもしれませんね。
Galaxy Tab A9+とGalaxy Tab S9 FEのSペン対応の違い
スマホのGalaxy NoteやSシリーズ、Foldシリーズでお馴染みのSペンですが、その対応状況についても違いがあります。
比較項目 | Galaxy Tab A9+ | Galaxy Tab S9 FE |
---|---|---|
Sペン | 非対応 | 対応(付属) |
A9+はSペンに対応していませんが、S9 FEはSペンに対応しており、また付属品として同梱されています。
Sペンは、市販のスタイラスペンやタッチペンとは違って、Samsung純正だけあって、Galaxyに最適化されています。例えば、通常のタッチペンでは、タッチした位置とずれて線が引かれることがあるため、細かなタッチが難しかったり、線が途切れてしまったりすることがありますが、Sペンならばペンでタッチした位置がずれることがなく、細かなタッチもできますし、線が途切れることもありません。また、書いた線のペンへの追従もなめらかです。
ペンについているボタンを押すことで、ペンと消ゴムを切り替えることもできます。
さらに、市販のタッチペンだと、手のひらが画面に触れたときに誤反応をしてしまうことがありますが、Sペンを使っているときはペン先だけに反応するようになり、手のひらを画面に置いて書くことができます。
このようにSペンに対応しているかどうかは大きな違いだと言えるでしょう。
A9+を買ってタッチペンを使えばよいと考えるかもしれませんが、Sペンの書き心地は全然違います。というか、タッチペンの使い心地が悪すぎます。。。
Galaxy Tab A9+とGalaxy Tab S9 FEのその他の違い
その他に違う点をまとめてご紹介します。
比較項目 | Galaxy Tab A9+ | Galaxy Tab S9 FE |
---|---|---|
生体認証 | 顔認証 | 指紋認証(側面ボタン)、顔認証 |
防水・防塵性能 | なし | IP68 |
バッテリー容量 | 7040mAh | 8000mAh |
カメラ | (アウトカメラ) 約800万画素 (インカメラ) 約500万画素 | (アウトカメラ) 約800万画素 (インカメラ) 約1200万画素 |
イヤフォンジャック | あり | なし |
スピーカー | Dolby Atmos対応 クワッドスピーカー | Dolby Atmos対応 デュアルスピーカー |
マイクの数 | 2つ(上部、右側面) | 3つ(上部、左側面、背面) |
Bluetooth | 5.1 | 5.3 |
Wi-Fi | Wi-Fi 5 | Wi-Fi 6 |
生体認証の違い
生体認証はどちらも顔認証に対応しています。インカメラに顔を向けるだけでロックが解除でき大変便利ですが、マスクをしていると認証できないといった課題もあります。
一方で、S9 FEは指紋認証にも対応しており、マスクなどで顔認証ができないときに活用することができます。指紋認証はタブレットの側面の電源ボタンに搭載されており、横画面の時は左手の人差し指で、縦画面の時は右手で認証しやすい位置にあります。
なお、Galaxyタブレットは、セキュリティ上、4時間以上ロックしている場合、顔認証ではロック解除をすることができません。そのため、パスコードやパターンを入力しなければならず、少々面倒に感じます。しかし、指紋認証は4時間以上ロックしていた場合でも使用可能ですので、利便性は向上するでしょう。
指紋認証でも、24時間以上ロックしている場合はロック解除できず、パスコードやパターンによる認証が必要になります。
さらに、指紋認証が搭載されたGalaxy Tab S9 FEの方は、Samsung Passアプリ(Galaxy Pass)に対応しています。このアプリは、いわゆるパスワード管理アプリで、パスワードや住所、クレジットカード情報等を、指紋認証するだけで、自動入力してくれます。パスワード等を高いセキュリティで保護しつつも、自動入力が可能なので、大変便利なアプリです。
防水・防塵性能の違い
A9+は防水・防塵性能はありません。そのため、キッチンやバスルームでの使用は難しいでしょう。また、屋外で使用するときも突然の雨には気をつけなければなりませんし、濡れた手での使用には注意が必要です。
一方で、S9 FEはIP68相当の防水・防塵性能が備わっています。これは、防水性能としては「継続的に水没しても内部に浸水しない」、防塵性能としては「粉塵が内部に入らない」性能とされています。キッチンやバスルームでも安心して使用できます。
ちなみに、付属のSペンもIP68相当の防水・防塵性能を有しています。
バッテリー容量の違い
バッテリー容量は約1000mAhの違いがあります。S9 FEの方がA9+よりも14%多いことになりますので、その分使用時間も長くなりそうです。ただ、バッテリー容量が多い分、本体の重さがA9+よりも重くなっています。
タブレットは、スマホのように1日中フルで使用することは少ないかと思います。そのため、A9+の容量であっても、朝から夜まで充電が切れることはほとんどないでしょう。
カメラの違い
カメラは両方とも、前面と背面にそれぞれ1つずつ、合計2つのカメラが搭載されています。最新のスマホのように広角、超広角、望遠といった複数のカメラは搭載されていません。
メインカメラであるアウトカメラ(背面カメラ)はどちらも約800万画素となっており違いはありません。オートフォーカスにも対応しており、QRコードの読み取りが可能ですが、フラッシュ・ライトは搭載されていません。簡単な記録用としての使用になるかと思います。
一方で、サブカメラであるインカメラ(前面カメラ)には約700万画素の違いがあります。どちらもオートフォーカスやフラッシュ・ライトなどは非対応です。
インカメラなので、オンライン会議やテレビ電話などに使用することが多いかと思いますが、A9+の約500万画素でも十分な画素数だと思います。よりきれいに映りたい場合には、S9 FEがよいでしょう。
タブレットで撮影することはあまりないかなと思うのですが、皆さんいかがでしょうか。
イヤフォンジャック・スピーカーの違い
イヤフォンジャックは非搭載となっているスマホが増えてきていますが、まだまだ有線で接続したいというニーズもあるかと思います。
A9+の場合は、イヤフォンジャックが搭載されており、有線での接続が可能です。一方のS9 FEにはイヤフォンジャックは搭載されていません。しかし、USB経由で有線接続は可能です。とはいえ、その変換アダプタは付属していませんので、別途購入が必要です。
スピーカーについては、いずれも立体音響技術であるDolby Atmosに対応しています。ただ、スピーカーの数には違いがあり、A9+は4つのスピーカーを搭載したクワッドスピーカーとなっており、エンタメをより楽しむことができます。
マイクの違い
A9+は上部、右側面の2カ所にマイクが設置されていますが、S9 FEは上部、左側面、背面の3カ所にマイクが設置されています。
ちょっとした違いですが、仕事で、特に打ち合わせなどで録音する場合には、この違いは非常に大きいと感じました。
というのも、S9 FEは背面にもマイクがあることによって、打ち合わせ相手の声が、よりクリアに、より大きな音で録音することができます。
A9+では、相手方の声が聞き取りづらいと感じることが多かったのですが、S9 FEでは大きいと感じるくらい聞き取りやすいです。
この点から、打ち合わせの記録用に検討している場合は、S9 FEがおすすめです。
通信性能の違い
Bluetoothは、S9 FEはバージョン5.3に対応、A9+は5.0に対応しています。バージョン5.3の方が接続の安定性に優れていますが、5.0でも接続が途切れるということはありませんので、あまり気にする必要はないかと思います。
Wi-Fiの違いとしては、S9 FEはWi-Fi 6に対応、A9+はWi-Fi 5に対応しています。Wi-Fi 6の方が新しい規格で接続速度が速いですが、一般的な使用であればWi-Fi 5でも十分ですので、こちらもそこまで気にする必要はないかと思います。
ちなみに、どちらもdocomoやソフトバンクといったモバイル回線には対応しておらず、Wi-Fi環境でのみ通信が可能です。
Galaxy Tab A9+とGalaxy Tab S9 FEで同じところ
ここまでに説明したところ以外で、両方のタブレットで違いがないところは以下のとおりです。
比較項目 | Galaxy Tab A9+ | Galaxy Tab S9 FE |
---|---|---|
国内発売年月 | 2023年10月 | 2023年10月 |
対応OS | Android 13 | Android 13 |
GPS | 対応 | 対応 |
NFC(おサイフ機能など) | 非対応 | 非対応 |
USB | USB2.0 Type-C | USB2.0 Type-C |
DeXモード | 対応 | 対応 |
付属品(Sペン以外) | USBケーブル(C to C)/イジェクターピン/クイックスタートガイド | USBケーブル(C to C)/イジェクターピン/クイックスタートガイド |
対応OSはどちらもAndroid 13となっていますが、Galaxyシリーズは4世代のアップデートが受けられますので、どちらも長く使用することができそうです。
また、どちらもGPSに対応しており、車内でカーナビとして使用することも可能です。タブレットは、スマホと比べると位置機能を使用する頻度は高くないと思うのですが、廉価版であるA9+でもGPSが削られなかったというのは少し意外です。
SamsungのスマホでもおなじみのDeXモードはどちらにも搭載されています。
DeXモードとは、タブレットをパソコンのように使用できるモードで、通常、アプリを起動すると全画面表示になりますが、パソコンのようにウィンドウで開けるようになります。ウィンドウなので、ドラッグアンドドロップで移動することも可能ですし、複数のアプリを起動して作業をすることも可能になります。
スマホの場合は、PCやモニターと接続することでDeXモードが起動するのですが、タブレットの場合は、その端末の画面でそのままDeXモードが起動できます。
また、スマホの場合、AシリーズにはDeXモードは搭載されていないのですが、このGalaxy Tab A9+には搭載されているという点は意外だと思います。
Galaxy Tab A9+とGalaxy Tab S9 FEの相違点まとめ
ここまで見てきたように、A9+とS9 FEでは大きく次の点が異なっています。
これらのポイントを判断材料にするとよいでしょう。
画面の最高解像度やカメラの画質の違いなどもありますが、まずは上に書いた点が重要だと思います。
また、A9+とS9 FEを比較した際のA9+の良いところとイマイチなところは次のとおりです。
逆に、S9 FEの良いところとイマイチなところは次のとおりです。
こんな人におすすめ
ここでは、どんな人にA9+ or S9 FEがおすすめできるのかをご説明しましょう。
まず、両方に共通することですが、ブラウジングや動画視聴や簡単なゲームなどのエンタメを楽しみたい方、Officeソフトなどを活用した仕事用として使用したい方におすすめの機種です。
一方で、3Dゲームがメイン、動画編集がメインなどのハードな使い方を想定している人には、A9+やS9 FEではなく、S9シリーズ(S9、S9+、S9 Ultra)がおすすめです。
Galaxy Tab A9+がおすすめな人
そのうえで、次のような人には、Galaxy Tab A9+がおすすめです。
とにかく安いGalaxyタブレットが欲しいという方は、A9+が最もおすすめです。
Amazonのセール時には3万円を切る場合もありますので、セールを待って購入するとよいでしょう。
次に、ペン入力を使わない人にとってもA9+がおすすめです。
逆に言えば、ペン入力をしたい人はA9+を購入すべきではありません。
というのも、A9+に市販のタッチペンを使おうと考えている方もいるかもしれませんが、これではまともに文字を書くことができないのです。(簡単な操作は可能ですので、文字や絵を描くためでなければ、A9+でも問題ありません。)
また、S9 FEにはイヤフォンジャックがなく、USBへの変換が必要となりますので、イヤフォンジャックが必要な人には、A9+がおすすめです。
Galaxy Tab S9 FEがおすすめな人
次のような人には、Galaxy Tab S9 FEがおすすめです。
A9+のところでも触れましたが、ペン入力を想定している人には、S9 FEの購入を強くおすすめします。
A9+を購入して市販のタッチペンで・・・というのは考えない方がよいです。
また、仕事用として使う場合、メモ取りのためにペンが必要な場面が出てきます。外部キーボードでの入力も可能ですが、机がないところではキーボードは使用できませんし、立ったままメモしようとするとどうしてもペンが必要です。
また、電話のメモなど、片手がふさがっているときもペンが必要ですし、PDFなどの資料に直接書き込む場合もペンがあると大変便利です。
以上のことから、仕事で使用する方にはSペンに対応しているS9 FEがおすすめです。
外で使用する方には、突然の雨でタブレットが濡れてしまう可能性がありますので、防水・防塵性能を有しているS9 FEがおすすめです。台所やプール、海辺など水気のある場所で使用したい方も同様です。
Galaxy Tab A9+とGalaxy Tab S9 FEの比較表(再掲)
これまでご説明してきましたそれぞれの相違点について、改めて比較表を掲載します。
比較項目 | Galaxy Tab A9+ | Galaxy Tab S9 FE |
---|---|---|
価格(Amazon参考) | 35,800円 | 68,800円 |
本体の高さ | 約257.1mm | 約254.3mm |
本体の幅 | 約168.7mm | 約165.8mm |
本体の厚さ | 約6.9mm | 約6.5mm |
重さ | 約480g | 約523g |
カラーバリエーション | 1色(グラファイト) | 3色(グレー、ミント、ラベンダー) |
画面サイズ | 11.0インチ | 10.9インチ |
最大解像度 | 1920×1200(WUXGA) | 2304×1440(WQXGA+) |
アスペクト比 | 16:10 | 16:10 |
画面の種類 | TFT液晶 | TFT液晶 |
リフレッシュレート | 最大90Hz(可変) | 最大90Hz(可変) |
SoC | Snapdragon 695 | Exynos 1380 |
クロック周波数 | 2.2GHz,1.8GHz | 2.4GHz,2GHz |
コア数 | オクタコア(4コア) | オクタコア(4コア) |
メモリ | 4GB | 6GB |
ストレージ容量 | 64GB | 128GB |
外部ストレージ | MicroSD 最大1TB | MicroSD 最大1TB |
Sペン | 非対応 | 対応(付属) |
生体認証 | 顔認証 | 指紋認証(側面ボタン)、顔認証 |
防水・防塵性能 | なし | IP68 |
バッテリー性能 | 7040mAh | 8000mAh |
カメラ | (アウトカメラ) 約800万画素 (インカメラ) 約500万画素 | (アウトカメラ) 約800万画素 (インカメラ) 約1200万画素 |
イヤフォンジャック | あり | なし |
スピーカー | Dolby Atmos対応 クワッドスピーカー | Dolby Atmos対応 デュアルスピーカー |
Bluetooth | 5.1 | 5.3 |
Wi-Fi | Wi-Fi 5 | Wi-Fi 6 |
国内発売年月日 | 2023年10月 | 2023年10月 |
対応OS | Android 13 | Android 13 |
GPS | 対応 | 対応 |
NFC(おサイフ機能など) | 非対応 | 非対応 |
USB | USB2.0 Type-C | USB2.0 Type-C |
DeXモード | 対応 | 対応 |
付属品(Sペン以外) | USBケーブル(C to C)/イジェクターピン/クイックスタートガイド | USBケーブル(C to C)/イジェクターピン/クイックスタートガイド |
まとめ
Samsungから発売されているGlaxy Tab A9+とGalaxy Tab S9 FEは、約2倍の価格差がありますが、使用目的に応じてどちらを購入すべきか決まってきます。
Amazonや楽天市場、ヤフーショッピングのセール中であれば、A9+は3万円、S9 FEは6万円を切ることもあります。
セール中でなくても、A9+は3万円近く、S9 FEは6万円近くの値段であれば、即購入してもよいでしょう。
以上、このページでは、「Galaxy Tab A9+とGalaxy Tab S9 FEは何がどう違う?判断基準は何?」について、ご紹介しました。