スグにためセル! – ここを読めばすぐ使える
COUNTA関数は、範囲内のセルのうちデータ入力されたセルの個数や、要素(引数)として入力されたデータの数を数える関数です。
関数の構成:
=COUNTA(値1,値2,・・・,値255)
各要素(引数)の説明 | |
---|---|
値1 必須 |
個数を数えたいセルの範囲を指定します。 またはデータそのものを入力します。 |
値2~値255 省略可 |
個数を数えたいセルの範囲を指定します。 またはデータそのものを入力します。 |
対応バージョン:365 2019 2016 2013 2010 2007
※ より詳しい解説はここから下に続きます。
COUNTA関数とは
COUNTA関数は、範囲内のセルのうちデータが入力されたセルの個数や、要素(引数)として入力されたデータの数を数える関数です。
各引数の値1から値255には、個数を数えたいセルの範囲やデータそのものを入力することができます。これらは最大255個まで入力できますが、最低でもひとつは入力しなければなりません。
COUNTA関数の引数としてセル範囲を指定した場合は、そのセル範囲に含まれるセルの中で、データが入力されたセルの数を数えます。
また、COUNTA関数の引数として直接数値や文字などを入力した場合は、その入力した引数の数を数えます。しかし、COUNT関数と同様、このような使い方をすることはほとんどないと思います。
COUNTA関数の対象となるデータ
COUNTA関数と似た関数としてCOUNT関数がありますが、こちらは数値データだけが数える対象となります。しかし、COUNTA関数にはこのようなデータの制限はなく、どのようなデータでも入力されていれば、数える対象となります。
逆に言えば、何も入力されていないセルは、数える対象にならないということになります。この辺りについては、下の方でも注意事項を書いているので、最後までお読みください。
COUNTA関数の入力方法
それでは、COUNTA関数の入力方法を見ていきましょう。
例えば、A1セルからA5セルまでに入力されたデータの数を数えるには、次のように入力します。
=COUNTA(A1:A5)
例として次の図の場合は、A1セルからA4セルまではデータが入力されていますが、A5セルにはデータが入力されていませんので、答えが4となります。
また、引数に直接データを入力する場合については次のように入力します。
=COUNTA(1,2,3,”あ”)
しかし、自分で入力しているので、これの答えが4というのは明らかです。そのため、このような使い方はほとんどしないと思います。
ちなみに、引数の中に文字を入力する場合はダブルクオーテーション(”)が必要になりますので、注意してください。
目には見えないデータにご注意
COUNTA関数では、一見何も入力されていないセルなのに数えられてしまうということがよくあります。
下の図をご覧ください。この例では、A6セルに次のようなCOUNTA関数が入力されています。
=COUNTA(A1:A5)
そして、A1セルからA5セルまでには何も入力されていないように見えますが、A6セルの答えは0ではなく、5になっています。
これは、A1セルからA5セルには、目には見えないデータが入力されているということです。
このようにCOUNTA関数を使うときは、目には見えないデータに注意しなければなりません。
そこで、ここでは、目には見えないデータの例についてご紹介していきましょう。
例1 空白スペース
目には見えないデータの代表例としては、空白スペースがあります。
セルに空白スペースを入力しても、目には見えません。
しかし、←キーや→キーを押すと、入力カーソルが左右に動いて、スペースというデータが入力されていることがわかりますよね。
このように、目には見えなくても空白スペースというデータが入力されているため、このセルはCOUNTA関数の数える対象になるのです。
なお、空白スペースには全角と半角がありますが、どちらでも同じです。
ちなみに、数える対象から除くためには、入力されたデータを削除する必要があります。データを削除するには、そのセルを選択して、Delキーを押します。(いないとは思いますが、データを削除するためにスペースを入力している場合は、COUNTA関数で数えられてしまいますのでご注意ください。)
例2 フォントの色が背景色と同じセル
フォントの色が背景色と同じセルも、目には見えないデータとなります。
下の図のようにセルに「1」と入力し、文字の色をセルの背景色と同じ白にしてみましょう。すると、目には見えなくなりますね。
しかし、データは入力されているので、COUNTA関数で計算してみると、数える対象となるのです。
例3 計算の結果、空白となるセル
ここまで紹介した2パターンは、わかりやすい例でしたが、そもそもそんな風に入力することはあまりないと思います。わざわざ、セルに空白スペースを入力したり、文字色と背景色を同じ色にすることはないでしょう。
むしろ、最も起こりうるパターンが、この「計算の結果、空白となるセル」です。しかも、これは、計算の結果、空白になったら数えられないと勘違いして使ってしまいがちなパターンです。
そもそも「計算の結果、空白となるセル」というのは、例えば次のような計算式が入力されたセルのことです。
=IF(A2=”りんご”,”OK”,””)
この計算式は、A2セルがりんごの場合は「OK」と表示されますが、それ以外の場合は何も表示されません。
ここからは、この「計算の結果、空白となるセル」は数えられないと勘違いして使ってしまいそうなシーンをご紹介します。
下の図をご覧ください。
この図では、A2セルからA6セルには果物の名前が入力されています。そして、B2セルからB6セルにはそれがりんごかどうかを確認するため上の計算式が入力されています。りんごの場合にはOKと表示されるのです。
そして、最後にB7セルには、りんごの数を数えるため、次のCOUNTA関数が入力されています。
=COUNTA(B2:B6)
これで、りんごではないセルは空白となるため、OKと表示されたセルだけが数えられて、結果的にりんごの数を数えることができそうですが、残念ながら答えは5となっています。りんごの数は3ですけどね。
つまり、計算によって空白にしたとしても、COUNTA関数では数えられてしまうということです。
COUNTA関数では、計算式が入力されている時点で、計算式というデータが入力されているため、数えられてしまうんですね。
これは、勘違いして使ってしまいがちなので、ご注意してください。
りんごの数だけ数えるというように、特定の条件を付けてセルの数を数えるには、COUNTIF関数やCOUNTIFS関数を用いましょう。
例4 改行によって見えないセル
エクセルでは、セルに入力中にAlt+Enterキーを押すことで改行することができますが、改行だけを入力した場合も、何も見えないセルとなります。例1の空白スペースを入力したセルと似たようなパターンですね。
例5 表示形式で非表示にしているセル
表示形式を使えば、入力されたデータの表示の仕方を設定することができます。
その表示の仕方として、何も表示させないという設定をすることもできます。例えば、0の場合は何も表示させないといった場合です。
0の場合に非表示とするには、表示形式に「[=0]””;#,##0」などのように入力します。
この場合も、実際にはデータとして0が入力されていますので、何も表示されていませんが、COUNTA関数では数える対象となります。
このように、COUNTA関数では、意見何も入力されていないように見えても、数えられてしまう場合がありますので、ご注意してください。